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壊れた時計のように深く眠っていた。起床して、晴れていると見るやすぐに、寝具を干して、洗濯機を回した。ベランダから入ってくる風から、季節の変調が感ぜられて、なんだかそわそわする。

昼過ぎ、朝の快晴は一転し、鬱々とした曇天になる。猛風がぴゅうぴゅうごうごうあらぶっている。雨が降りそうなので、急いで寝具を取り込んだ。洗濯物も飛ばされて竿から落ちていた。
昼飯にカップ焼きそばを作る。寒いので、湯切りをすると白くて濃い湯気が、もうもうとたくさん昇ってくる。その湯気をなんとなく吸い込んでみると、うちの犬のおなかみたいな匂いがした。

ソイレント・グリーンを見た。少し古い、ありがちなディストピアものだったけど、その分シンプルで見やすく、示唆に富んだ皮肉が効いていて、楽しめた。藤子・F・不二雄のアレを想起した。
小説、映画、ドラマ、漫画やアニメ などの創作物は、日常の埒外のカタルシスを描く。善と悪、生と死、混沌。それらは芸術の完成に、不可欠なもののような気がする。非日常を成立させるカタルシス。しかしそのフラグメントは、日々の些細な営みや駆け引きに潜在している。